「エビアン」誕生200周年——硬度304mg/Lの不変の水源が200年つむいだ歴史と「evian200祭」日本始動

ペットボトル水の歴史を語るとき、避けて通れないブランドがある。フランスのエビアン(evian)——1826年にフランス国王シャルル10世から水源の利用を認可された天然水が、2026年にブランド誕生から200年を迎えた。
「200 YEARS YOUNG」というコンセプトを掲げ、日本では「evian200祭」と題したキャンペーンが5月25日より本格始動。5種類の限定デザインボトルコレクションが全国で順次展開されている。
1826年、フランス国王の認可から始まった200年
エビアンの歴史は、フランス東部・レマン湖畔の小さな町エビアン=レ=バン(Évian-les-Bains)から始まる。1790年代、貴族のド・レッセール侯爵がカシャ水源(Source Cachat)の湧き水に出合い、その存在が知られ始めた。
1826年、フランス国王シャルル10世が水源の商業利用を正式に認可。以降200年にわたって、この水源は変わることなく同じ場所から湧き続けている。
変わらない採水地——カシャ水源の地質科学
エビアンの原点となるカシャ水源は、フレンチアルプスの山塊に降った雨や雪が15年以上かけて地下を移動する間に形成される。そのメカニズムはこうだ。
- アルプス南面に降った雨・雪が山岳帯に浸透
- 石灰岩・砂岩を含む地層を15年以上かけてゆっくりろ過
- カルシウム・マグネシウムが溶出しながらレマン湖側へ移動
- カシャ水源として湧出
この長い地下旅行の結果、硬度304mg/L・カルシウム80mg/L・マグネシウム26mg/Lという安定した成分が生まれる。200年前から今日まで、この化学組成は本質的に変わっていない。
「evian200祭」——限定ボトル5種のデザイン世界
2026年の200周年を記念して発売された限定デザインボトルコレクションは、ブランドの価値を象徴する5つのテーマで構成されている。
| テーマ | 内容 |
|---|---|
| ORIGIN(水源) | フレンチアルプスとカシャ水源の自然ろ過を表現 |
| HERITAGE(歴史) | ヴィンテージデザインで200年の歩みを凝縮 |
| YOUTH(若々しさ) | 年齢を問わない「若さ」のエネルギー |
| CULTURE(文化) | フランス文化とファッションとの接点 |
| SPORTS(スポーツ) | アスリートとの長年のパートナーシップ |
特に注目を集めているのが、現代美術を代表するジェフ・クーンズとのコラボレーションボトルだ。クーンズの鏡面彫刻を思わせる光沢感あるデザインは、飲み物を超えたコレクションピースとしても話題を呼んでいる。

日本市場での展開——若年層・インバウンドへの布石
2026年5月21日、在日フランス大使館で開催されたメディア発表会では、女優の中谷美紀さんが「エビアン 200周年 JAPANアンバサダー」として登壇。「200 YEARS YOUNG」——歳ではなく「若さ」を表現するネーミングに込められたブランドの哲学を体現した。
日本市場戦略で注目されるのが、若年層への接点強化だ。日本最大級のサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN 新世界」とのコラボレーションは、従来のエビアンファン層とは異なる10〜20代へのリーチを狙ったものとなっている。
また、増加するインバウンド訪日客がエビアンを「知っているブランド」として手に取るケースも増えており、免税店や高級ホテルでの需要拡大も視野に入れた多角的な戦略が進んでいる。
硬度304mg/L——国産天然水との科学的な距離感
MIZUNOMOのデータベースで並べると、エビアンの硬度304mg/Lがいかに特異な位置にあるかがよくわかる。
| 銘柄 | 硬度(mg/L) | 分類 |
|---|---|---|
| い・ろ・は・す(白州) | 27 | 超軟水 |
| サントリー天然水(南アルプス) | 30 | 超軟水 |
| ヴォルヴィック | 60 | 軟水 |
| エビアン | 304 | 硬水 |
| コントレックス | 1,468 | 超硬水 |
日本の代表的な天然水が20〜50mg/L程度の超軟水であるのに対し、エビアンはフレンチアルプス産ならではの硬度304mg/Lという値を示す。カルシウム・マグネシウムをしっかり含むため、日常の水分補給に加えて意識的なミネラル摂取を求める方に選ばれている。
200年の時を経ても変わらない水源の恵み——それがエビアンというブランドの揺るぎない核心だ。MIZUNOMOではエビアンの詳細成分データと、他銘柄との比較も確認できる。
参考情報
監修・運営: 水野亮人(みずの りょうと)
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