本文へスキップ
水ニュースミネラルウォーター値上げ価格改定コカ・コーラキリンペットボトル市場動向

2026年秋、ペットボトル飲料が値上がり——コカ・コーラ9月・キリン10月と主要メーカーが相次いで価格改定

MIZUNOMO編集部公開 2026年9月2日読了時間 4

2026年秋のペットボトル飲料値上げ——コンビニや量販店で並ぶミネラルウォーターの購入コストが変わる

2026年秋、ペットボトル飲料の価格が再び動き始めた。コカ・コーラ ボトラーズジャパンが9月1日出荷分から165品目を最大18.7%値上げしたほか、キリンビバレッジとダイドードリンコも10月1日から追随する見通しだ。ペットボトル天然水をはじめとする飲料の購入コストが、どのように変化しているのかを整理する。

コカ・コーラ:9月1日から165品目が3.2〜18.7%値上がり

コカ・コーラ ボトラーズジャパンは2026年5月25日、同年9月1日出荷分からPETボトル・缶・パウチ等(一部を除く)165品目のメーカー希望小売価格を引き上げると発表した。改定幅は3.2〜18.7%で、具体的な改定例は以下の通り(税別)。

商品改定前改定後
コカ・コーラ 500mlPET200円220円
爽健美茶 600mlPET200円220円
ジョージア エメラルドマウンテン 185ml缶145円165円

コカ・コーラシステムが展開する天然水ブランド「い・ろ・は・す」も、今回の改定対象に含まれている。い・ろ・は・すは北海道・東北・富山・山梨(白州)・鳥取(大山)・熊本(阿蘇)・宮崎(えびの)・静岡(富士山麓)の8採水地から採水される、日本有数の国産天然水ブランドだ。

い・ろ・は・す(白州)

✨ この記事で紹介

い・ろ・は・す(白州)

コカ・コーラ

超軟水硬度 27mg/LpH 7

PRアフィリエイトリンクを含みます

キリンビバレッジ・ダイドードリンコ:10月1日から追随

キリンビバレッジは2026年10月1日納品分から、ペットボトル・缶・ボトル缶・パウチの一部商品についてメーカー希望小売価格を約5〜18%引き上げる。

自然が磨いた天然水

✨ この記事で紹介

自然が磨いた天然水

キリンビバレッジ

軟水硬度 53mg/LpH 6.9

PRアフィリエイトリンクを含みます

ダイドードリンコも同年10月1日納品分から、一部を除く缶・ボトル缶・ペットボトル商品を約10〜15%改定する予定だ。

コカ・コーラの9月改定に続いて10月に2社が追随することで、消費者が店頭で実感できる価格変化は10〜11月にかけて広がる見通しとなっている。

値上げの背景——原材料・資材・エネルギー・為替の複合的なコスト上昇

各社が共通して挙げる理由は、原材料・容器包装資材・エネルギー価格の高騰と為替相場の変動の長期化だ。

ペットボトル(PET樹脂)はナフサ(原油を精製して得られる石油化学の基礎原料)から製造される。中東情勢の影響による国際原油市場の変動は、PET樹脂の調達コストに直接影響する。加えて、物流費の上昇と円安基調が続く為替相場が輸入原材料の調達コストを押し上げており、「企業努力のみでは対応困難」として各社が価格改定を実施している状況だ。

ペットボトル天然水の製造コスト——PET樹脂は石油化学由来のナフサから製造される

注目したいのは、「天然水」の値段は採水地ではなく、石油市場の動向にも左右される側面がある点だ。どれだけ清冽な山岳地の湧水であっても、容器となるPETボトルのコストは国際原油価格に連動する。国産・輸入にかかわらず、ペットボトル入り天然水の価格構造は原材料市場と切り離せない。

市場全体では「容量・サイズ多様化」の動きも

価格が上がる一方で、メーカーは付加価値やサイズの多様化で差別化を模索している。

サントリー食品インターナショナルは2026年3月、スリムな形状の375mlサイズ「サントリー天然水」を新発売した(1本170円・税別)。「550mlでは多いが250mlでは少ない」「コンパクトなカバンに入れたい」という声に応えた中間サイズで、飲みきりに適した容量として訴求する。1本あたりの単価は高めになるが、飲み残しゼロという観点では合理的な選択肢といえる。

ラベルレス製品や環境配慮型素材を採用した製品も引き続き登場しており、「値段以外の価値で選ばれる」競争が続いている。

購入コストへの影響と水選びのヒント

価格改定後の購入コストについて、いくつかの視点を整理する。

2Lボトルを活用する:2Lボトルは500mlに比べて1L換算の単価が低くなるケースが多い。値上げ後も基本的なコスト構造は変わらないため、まとめ買いは引き続き有効な選択だ。

PB(プライベートブランド)天然水を比較する:コンビニ・スーパーのPB天然水(ファミリーマートの「霧島の天然水」「津南の天然水」、セブンプレミアムの北アルプス系天然水など)は、ナショナルブランドと採水地や成分が異なりつつもコスト面で代替になり得る商品が多い。採水地・硬度・pH・成分データはMIZUNOMOのデータベースで確認できる。

硬度・ミネラル成分を基準に選ぶ:値段が上がったからこそ、「なんとなく買っていた水」を見直すきっかけにもなる。カルシウム・マグネシウム含有量、硬度、pH、採水地の地質特性といった成分データから自分の目的に合った水を選ぶ視点は、価格以外の差別化を読み取る手がかりになる。

まとめ

  • コカ・コーラ ボトラーズジャパンは2026年9月1日から165品目を3.2〜18.7%値上げ(い・ろ・は・す含む)
  • キリンビバレッジ・ダイドードリンコは10月1日から約5〜18%・約10〜15%それぞれ価格改定
  • 背景はPET樹脂・資材・エネルギー・為替の複合的なコスト上昇
  • 2Lボトル活用・PB比較・成分データ活用が引き続き購入コスト調整の手段になる

MIZUNOMOには国内外85種以上の天然水について硬度・pH・ミネラル成分の実測データを掲載している。値上げを機に「自分に合った水」を改めて探してみるきっかけにしてほしい。


参考情報

監修・運営: 水野亮人(みずの りょうと)

プロフィール: iihito.jp ↗

📤この記事をシェア

関連記事

水ニュース

5,057億円・過去最高のミネラルウォーター市場——「数量減・金額増」の正体と2026年夏の見通し

2025年の国内ミネラルウォーター類の販売金額は5,057億円(前年比103.1%)で過去最高を更新した一方、生産量は前年比96.7%と6年ぶりの減少を記録。この協会統計がPB製品の一部を含まない点、平均価格126円が2Lボトルの数字である点まで踏み込み、値上げが招いた「数量減・金額増」の構図と2026年の容器・容量競争、輸入水の前年割れを読み解く。

2026年7月10日
水ニュース

ペットボトル水に「値上げ第2波」の懸念——2026年ナフサショックがPET容器に届くまでの連鎖を解説

ペットボトル水に「値上げ第2波」の懸念——2026年春のホルムズ海峡封鎖でナフサが急騰し、エチレン稼働率が1996年以降最低の67.3%を記録。東洋製缶が値上げ交渉を開始した今、石油化学の連鎖が2026年秋以降の水の価格にどう届くかを科学的に解説します。

2026年6月26日
水ニュース

クリスタルガイザーが2026年3月に再び値上げ——輸入水コスト上昇の構造とpH7.4・軟水の実力を再考する

大塚食品が2026年3月1日納品分よりクリスタルガイザーを再値上げ。円安・海上輸送費・包材コスト高騰が重なる輸入水の価格構造を解説し、pH7.4・硬度38mg/L・バナジウム55μg/Lの成分データとエビアン・国産軟水との比較で「それでも選ぶ理由」を検証します。

2026年6月10日